わんぱく農園の挫折
子育て世代は、我が子にイロイロな経験をさせたいと願うものですが、地方創生の一環で取り組んだプログラムが予想外の試練に直面してしまいました。
我々が企画した子育てプログラムは、4歳〜9歳を対象にした自然に触れ合う教育イベントです。具体的には都市部の親子に週末農業を体験して貰うイメージですが、類似のイベントと少し違うのは、
栽培、加工、販売までを体験してもらい、自然に触れながら経済の仕組みを理解して貰う仕掛けでしょうか。
我々のわんぱく農園では、ちびっ子達が収穫した野菜や果物を自分達でジャムやお菓子にし、都市部で物産展を開催し、実際にちびっ子達が店頭でPRを担当、共同作業によるお仕事体験で、社会性や創造性を育む仕掛けです。
事件は、物産展で起こりました。クレームが入ったのです。児童労働を想起させるというのが理由で、善意でご協力頂いた不動産オーナーさんに一般の施設利用者から通報があったようです。150円程度のお菓子の販売ですので、商業主義的な側面が薄く、我々にとっては寝耳に水でした。ただ我々としても、善意でご協力頂いている不動産オーナーさんにご迷惑をおかけするわけにはいかず、物産展からのちびっ子全面撤退を決断せざるを得ませんでした。我が子がお友達と一緒に、物産展の店頭で積極的に声出しをしている姿に感動して頂いた親御さんには大変申し訳なかったのですが、都市部には様々な考え方の人がいます。我々の想定が甘かったと言えばそれまでなのですが、人が不快に感じるポイントはイロイロです。ただ、我々も諦めておらず、我々の取組に理解をしていただける、もう少し顔の見える関係の場所で物産展は開催する予定です。